2つの知覚過敏

象牙質知覚過敏という病気があります。
テレビCMでお馴染みの知覚過敏症状予防ハミガキ「シュミテクト」は、多数の方がご存じなのではないでしょうか。
今まで歯がしみるなんてことがなかったのに、ある日を境に急に歯がしみ始めたら、虫歯ができてしまったんじゃないかと心配になってきますよね。
即座に歯医者に行って虫歯かどうか確かめてもらう人もいますが、数日様子見てたら症状がおさまってしまったのでそのまま放置してしまう人の方が多数派かもしれません。
しかし、一度おさまってもしばらくすると再発を繰り返す場合は、単純な象牙質知覚過敏ではないかもしれないのです。
結論から先に言うと、象牙質知覚過敏に症状がそっくりでありながら、原因が全く違う病気があります。治療方法も異なりますので注意が必要です。
それでは、単純な象牙質知覚過敏とそうではない知覚過敏の見分け方について、詳しく説明していきます。
その前に、象牙質知覚過敏についてchat GPTに聞いてみましょう。

象牙質知覚過敏は、歯の象牙質(歯の内部にある硬い組織)が刺激に対して過敏に反応する状態を指します。一般的には、歯の表面にあるエナメル質が摩耗したり、歯茎の退縮が進んだりすることによって、象牙質が露出し、刺激に過敏に反応する状態が生じます。

象牙質知覚過敏は、冷たい飲み物や熱い食べ物、甘い食べ物、酸性の飲食物など、さまざまな刺激に対して感じる痛みや不快感のことを指します。これは、歯の神経が刺激に対して過敏に反応するために起こります。

象牙質知覚過敏の原因としては、以下のようなものがあります:

エナメル質の摩耗:歯の表面のエナメル質が摩耗することで、象牙質が露出し、刺激に対して過敏になります。
歯茎の退縮:歯茎が後退することで、象牙質が露出し、知覚過敏を引き起こすことがあります。
歯の割れや亀裂:歯の割れや亀裂によっても、象牙質が露出し、知覚過敏が生じる場合があります。
象牙質知覚過敏は、日常生活に支障をきたす可能性がありますが、適切な治療や予防策を行うことで改善することができます。歯科医師や歯周病専門医に相談し、適切な対処法を見つけることが重要です。

以上がchat GPTの象牙質知覚過敏の説明です。

象牙質知覚過敏ですから、しみる場所は象牙質になります。20代の方では通常象牙質は露出していません。歯肉が減って下がってしまった場合と歯のエナメル質が1mm以上すり減ってしまった場合に限り、象牙質が露出します。
しみる症状があったら、まずどの歯がしみているのか確かめてみてください。さらに歯のどの部分がしみているのか、感覚を研ぎ澄まして確認してみてください。
歯と歯肉の境い目がしみる場合は、単純な象牙質知覚過敏の可能性が高いです。鏡で確認すると歯の白い部分よりもやや黄色の象牙質が露出しているのが確認できたら、これは単純な象牙質知覚過敏です。
または、歯と歯が噛み合う場所がしみる場合は、やはり鏡で確認すると歯がすり減ってやや黄色の象牙質が露出しているのが確認できるはずです。それであれば、これも単純な象牙質知覚過敏と断定できます。
ところが象牙質の露出が確認できない場合は、話が違ってきます。
しみるのも歯の表面がしみるというより、歯の内部や歯肉の内部からしみるのを感じるかもしれません。
この場合は、単純な象牙質知覚過敏ではありません。咬合性外傷による知覚過敏です。
咬合性外傷という言葉を初めて聞いたという方が大半をしめると思います。簡単に説明すると、「噛むことで歯が受ける外力による傷」という感じです。この悪影響で歯がしみるような症状が現れます。放置すると歯周病になって歯がグラグラになって抜歯しなければならなくなります。
単純な象牙質知覚過敏とは全く違った結末をむかえます。適切な治療が必要です。
歯の表面ではなく、内部からしみるような症状が出たら要注意です。
また、咬合性外傷による知覚過敏を発症する人は、次のような特徴があります。
①食物を噛む時に、下を向かずに正面を向いている。テレビを見ながら食べることが多かったり、会話をしながら食べることが多い。
②1番奥の歯や奥から2番目の歯で噛むことがほとんどで、奥から3番目や4番目の歯で噛むことがない。
③噛む回数が少なく、早食いである。また、一度に多量の食物を口に入れることが多い。
④スルメ、ナッツ類などの硬い食物やパンを好んで食べたり、ガムを噛むことが多い。

これらがあてはまる場合は、単純な象牙質知覚過敏ではなく、咬合性外傷による知覚過敏です。
歯科医院で単純な象牙質知覚過敏の処置を受け、たとえ一時的に症状がおさまっても、また再度同じような症状がでてきます。ましてやシュミテクトを使って症状を軽減させてはいけません。
咬合性外傷による知覚過敏の場合は、単純な象牙質知覚過敏とは違った適切な治療が必要になりますので、注意してください。
具体的な治療方法については、また後日。